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2008.08.12食事療法

カリウムにご注意!!part 1

この時期、腎臓が悪い患者さんを診察すると、血液中のカリウム値が高くてびっくりすることが多いです。

みなさん、カリウムってなんだか、ご存知ですか?

カリウムは、簡単に言えば、塩と同じようなミネラル成分で体にとっては本来必要なものです。

食物中に含まれるカリウムは一旦体に吸収されてから不要な分を尿に溶かして排泄しているのですが、腎臓機能が低下しているとカリウムの排泄がうまくいかずに血中に蓄積してしまいます(これを高カリウム血症と呼びます)。カリウムが蓄積しすぎると、怖い不整脈が出現して心臓が痙攣したようになってしまったり(最悪、突然死します)、非常にだるくなったり、しびれなどの神経症状が出現することもあります。

腎臓がカリウムを排泄する能力は非常に高いので、通常の場合は、高カリウム血症はほとんどおこさないのですが、腎機能が高度に低下した場合は、普通の食事をしただけでカリウム値が上昇します。

そこで、腎機能が悪く、カリウム値が高い人には、"カリウムを取り過ぎないで下さいね"、とお願いしますが、なかなか、どこをどう気をつければよいのか分からない人も多いようです。

一般的に健康的な食生活というと、"野菜や果物を多く取るように!!"と言われると思いますが、腎臓が悪い方の場合は逆に、"野菜や果物を取り過ぎないように!!"と指導されます。これは、カリウムが野菜や果物などの植物に多く含まれるからです。カリウムは塩分の排泄を促すよい作用もあるのですが、それは腎機能の正常な人の場合であって、腎不全の患者さんだと塩分もカリウムも排泄が悪いので、蓄積して問題になりやすいのです。

よく、スイカは腎臓によいといいますが、これは塩分排泄を促すカリウムが多く含まれるのと、水分が豊富に含まれているため、尿が出やすくなるためです。あくまでも、"腎機能がよい人にとっては・・・・・" という前提がつきます。腎機能が悪い方がスイカを食べ過ぎると、それは腎臓によいどころか、高カリウム血症から不整脈を起こすもとになります。バナナやメロンもカリウムが高い代表選手です。

野菜などのカリウムを減らす工夫としては、水にさらしたりとか、一旦湯通ししたりすることが薦められます。これは、水やお湯にカリウムが溶け出していくからです。熱を加えてカリウムを壊しているわけではないので、電子レンジにかけても無効です。また、皮のしっかりしているトウモロコシなどの場合は、ゆでてもカリウムは低下しにくいです。

夏になると、夏野菜がいっぱい採れるので、ついつい摂取過剰になりやすいです。夏野菜が美味しい時期に、注意するのはつらいですが、"カリウムが高い"と言われたときは、十分注意してください。

なお、腎臓が悪いと言われていても、カリウム排泄能力が残っている場合は過度な制限はいらないので、(腎臓の悪さの程度により、制限の有無が決まる)、自分がカリウム制限が必要な状態かどうか、主治医と相談してみて下さい。

夏野菜やスイカの時期はまだ続きますが、何事も起きないように気をつけてください。

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