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2013.08.09相談室

医療相談26 尿蛋白出現の謎は?

Q)以前から尿検査で尿蛋白が検出されることがあります。

三年程前の検診で尿蛋白陽性であったため、近所の病院にかかりましたが、その時は尿蛋白は消失していました。

一ヶ月程前、近所の医院でたまたま尿検査を受けたところ、再び蛋白が+3で検出されました。

総合病院に紹介されましたが、血液検査、尿検査ともに異常なく(尿蛋白は消失)、経過観察のみとなりました。

何故、尿蛋白が検出されるときと、なくなってしまうときとあるのでしょうか?

蛋白が出ている原因も分からず不安なので、アドバイス頂ければ幸いです...

A)質問にお答えしたいと思います。

一般の尿検診は試験紙法という方法で行われています。

これは尿蛋白濃度を検出しているので、濃縮尿(水分摂取が少なくて、少ない水分量の中に多くの老廃物が濃縮されている尿)の場合には、実際の尿蛋白排泄量が少なくても尿蛋白として検出されることがあります。

健常人であっても、0.15g/日程度までは尿蛋白の排泄はあるので、正常範囲内の尿蛋白排泄であってもかなりの濃縮尿であれば尿蛋白として検出される可能性があります。

逆に尿が希釈尿の場合(水分摂取量が多い場合に出る薄い尿)には、尿蛋白が出ていても検出されない場合があります。

腎臓内科専門医のところでは、このような尿の濃縮や希釈の影響を排除するために尿蛋白の定量検査ということを行っています。

尿蛋白量の実測値とともに尿中クレアチニン値の実測値を計測し、その比率をみることで尿の濃縮や希釈の影響を排除した尿蛋白排泄量をチェックすることができます。

尿蛋白の定量検査において尿蛋白が極めて少ない場合には、少なくとも腎炎の時のような持続的な尿蛋白排泄はないだろう、という判断になります。

その場合には、一過性の尿蛋白排泄が起きやすい体質か、もしくは尿濃縮がおきていて実際は問題ないレベルだけれども尿蛋白が検出された場合が考えられます。

 一過性の尿蛋白排泄が起きる原因は色々ありますが、病的というよりは生理的蛋白尿といわれるものが多いです。

具体的には、起立したときだけ尿蛋白が出る起立性蛋白尿や運動時に出現する機能性蛋白尿などです。

起立性蛋白尿は起立をしたときに腎うっ血が起きることで尿蛋白の排泄がおきます。この場合は早朝の尿蛋白が陰性になることが多いです。

その他、発熱、運動、寒冷、ストレスなどにより一過性に出現するのが機能性蛋白尿です。

これらのケースの場合は、尿蛋白が出ていても腎機能が壊れるわけではないので、あまり心配いりません。

尿蛋白測定に関しては、試験紙法の場合には、薬局で尿蛋白検出用の試験紙を購入することもできます。

なかなか病院に行くのが大変な場合には、薬局で試験紙を買ってご自分で尿蛋白をチェックしてもよいかもしれません。

安静時でもやはり尿蛋白が検出されるようであれば、再び尿蛋白の定量検査をうけた方が良いと思います。

以上、ご参考下さい。

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