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2008.10.23相談室

医療相談4

Q)慢性腎炎の生活制限についての質問です。

4年前から尿蛋白陽性(一日尿蛋白3g程度)、尿潜血陽性を指摘されたため、腎生検をうけ慢性腎炎(IgA腎症、予後比較的不良群)と診断されています。IgA腎症の治療として効果が期待される扁桃腺摘出術とステロイドパルス療法3クールを受け、一旦検尿異常は消失しました。しかし、その後、検尿異常が再び出現するようになり、ステロイド内服の再開などの治療を受けています。

現在、血圧は正常(血圧110/70)で、一日尿蛋白量は0.7g/日程度であり、、腎機能は血中クレアチニン値が0.87mg/dl、尿素窒素が12mg/dlと正常域にあります。

仕事は、現在デスクワーク中心ですが、深夜までなることもあり、ストレスの多い内容になります。

私の状況で仕事上の制限も必要でしょうか?

今後、生活上どのようなことに注意すればよいかを教えてください。

 

A)お問い合わせの件についてお答えします。

慢性腎炎症候群(IgA腎症は慢性腎炎を来たす最も頻度の高い疾患です)の生活制限についてのご質問ですね。

生活制限については日本腎臓学会で作成したガイドラインがあります。

これは日本腎臓学会のホームページhttp://www.jsn.or.jp/)から閲覧できるので、ご利用下さい。

このガイドラインによると、生活指導区分については、①高血圧の有無、②蛋白尿の程度(一日尿蛋白量が1g以上か未満か)、③腎機能が正常かどうか、により、その制限が変わってきます。
現在、高血圧がなく、蛋白尿1g/day未満で、腎機能正常というあなたのような条件だと、生活指導区分では、普通生活で可となります。

おそらく、主治医もそのような観点で特に制限は加えていないのだろうと推察します。

次は私の個人的意見なので、参考までにお読み頂ければと思います。

IgA腎症のような慢性腎炎は "免疫" という体内防御システムに深く関連した腎炎です。なので、風邪を引いたり、非常に強いストレス下にあったりして、体が危機を感じ防御体制になったとき=免疫が働き始める時に、免疫複合体形成が促進し、悪化するように思われます。実際、風邪をひくたびに尿所見が強くなるような(肉眼的血尿が出現することもあります)患者さんもいます。

従って、普通生活が可能とされる方でも、なるべく規則正しい生活をし、風邪を引かないようにうがい・手洗いなどの感染予防をし、十分睡眠をとり、暴飲暴食を避け、過度のストレスがない状態を継続するのが好ましいだろうと思います。

特別な生活制限というよりは、いわゆる常識的に健康的と思われる生活を心がけて頂くというのが、長期的な慢性腎炎の治療において大事なのではないかと思います。

なかなか、そのような理想的な生活は、難しいだろうと思いますが、出来る限り心がけて頂ければと思います。
根気よく、治療をご継続下さい。

病気が沈静化することをお祈りしております。

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